Quantcast
Channel: コートジボワール –ロケットニュース24
Viewing all articles
Browse latest Browse all 6

2014年までにカカオの供給が終わる!? チョコレートにまつわる深刻な問題

$
0
0

もうすぐバレンタインということで、街ではチョコレートを目にする機会が増えてきました。最近ではただ甘いだけでなく、男性向けのビターなチョコの種類も増加し、その人気は衰えることがありません。

しかし現在、チョコレートの原材料であるカカオに、深刻な問題が発生しています。2014年以降、チョコレートを食べることができなくなる可能性があるのです。

世界のカカオ豆の約40パーセントを供給している国、コートジボワール。西アフリカに位置する共和制国家のこの国は、2002年に政治的不安から内戦が勃発。それ以来、国情は不安定な状態が続いています。これが原因で農作物を公正な価格で取引し、公に品質を保証するプログラム「フェアトレード」が停止。以後、多くの人々が他の西アフリカ諸国へ出て行きました。それに伴ってフェアトレード農家として正式に認められているカカオ農家の数が、大幅に減少しているのです。

チョコレートにまつわる書籍を多く手がける編集者のアンガス・ケネディ氏は、この問題に対して、「チョコレートの製造に携わる人たちは、歴史的に最も大きな危機に直面している」と、コメントしています。カカオ豆の不足から価格は今月、10パーセントも上昇していますが、これは今に始まったことではありません。すでに30年以上も前から価格の上昇はチョコレートメーカーに影響を及ぼしているのです。

価格以上に問題なのが、カカオ農家の減少です。世界のカカオ生産の多くをコートジボワールに依存しているのですが、安全を脅かされた農家が国を離れてしまい、生産量は激減。今後仮に、政治状態が改善されたとしても、現状まで回復させるには少なくとも3年以上はかかるそうです。

ケネディ氏曰く、多くのチョコレートメーカーは残された数少ないカカオ豆をいかに長く使用していくか、常に奮闘しているそうです。予想ではこれらが尽きるのが2014年。世界一のカカオ生産国が陥っている政治的不安は、波状的にカカオ干ばつという深刻な危機に発展しつつあります。かつてコートジボワールはフランス植民地からの独立後、驚異的な経済発展を遂げ、「西アフリカの優等生」とまで言われた国です。再び国が穏やかになり、農民たちが戻ってくるまでには、どれくらいの時間がかかるのでしょうか。その日まで、チョコレートの危機は続くことになりそうです。

寄稿:Pouch

screenshot:dailymail.co.uk
この記事をロケットニュース24で読む

●関連記事

オリジナル記事: 2014年までにカカオの供給が終わる!? チョコレートにまつわる深刻な問題
Copyright© ロケットニュース24 / SOCIO CORPORATION. All rights reserved.


Viewing all articles
Browse latest Browse all 6

Trending Articles



<script src="https://jsc.adskeeper.com/r/s/rssing.com.1596347.js" async> </script>